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2017年度運動方針(抄)

【メインスローガン】

JR連合結成25年 政策課題と組織課題のさらなる前進を図り、
これからも安全で信頼されるJRを築こう!

【サブスローガン】

  1. 重大事故の反省と教訓を胸に、安全性の向上と
    「すべてのJR関係労働者の死亡事故・重大労災ゼロ」を達成しよう!
  2. JR連合、当該単組、支援単組が三位一体となって、
    総がかりの民主化闘争を展開しよう!
  3. 将来に亘り持続可能なJRグループをめざし、
    さまざまな政策課題解決に全力で取り組もう!
  4. 「中期労働政策ビジョン(2014〜2018)」の到達目標達成をめざし、
    JRグループに働く全ての者の労働条件を向上させよう!
  5. ワーク・ライフ・バランスの実現にむけて、
    「男女平等参画推進計画」を着実に実践しよう!

はじめに

 1987年4月1日に新生JRが誕生したのに併せ、労働組合も会社ごとの企業別労働組合に再編されました。しかし、鉄道労連(後にJR総連と改称)における旧動労役員等への革マル派浸透問題やいわゆる内ゲバ事件は、組織の前途に暗い影を落としていました。そして、JR総連へのスト権の確立及び委譲問題に端を発し、独善的かつ非民主的組織運営と決別、東海以西の各単組がJR総連を脱退し、1992年5月18日、真に民主的なJR労働運動をめざし、JR連合が結成されました。
 JR連合はその後連合をはじめとする多くの労働組合等から支持を受け、組織数も8万1千名を超え、名実ともにJR最大の産別となり、今日を迎えています。
 第25回定期大会以降、私たちJR連合は、2005年4月25日のJR福知山線列車事故、そしてJR羽越本線列車事故をはじめとする重大事故の反省と教訓を胸に刻み、何よりもお客様の安全、そしてJRの職場で働く全ての者の安全を守ることを最優先する取り組みを進めてきました。しかしながら、極めて残念なことに、2月以降立て続けに労災死亡事故が発生したほか、高所からの墜落事故や重大事故に繋がりかねない待避不良なども発生しています。「安全指針」に基づき、徹底した労使協議を重ね、再発防止に努めることをあらためて要請します。
 また、産別運動の重要課題である交通政策課題解決にむけた取り組みについても、着実に進めていかなければなりません。高齢化・人口減少と地方過疎化が急激に進む中において、JR北海道の「鉄道事業範囲の見直し」に象徴される、地方路線の維持・活性化、存続問題は待ったなしの状況にあります。JR連合が提唱する「チーム公共交通」「チーム地域共創」の形成にむけ、国、地方自治体、地域住民・利用者、そして全てのモードの交通事業者が胸襟を開いて向き合い、具体的な議論と行動をスタートさせる必要があります。また、2017年度末で適用期限切れとなる軽油引取税の免税措置をはじめとした税制改正への対応や、自然災害による被災からの復旧対応、整備新幹線計画の着実な推進、貨物鉄道へのモーダルシフト推進、あるいはJRバスにおける安全確立など、喫緊の重要課題にも着実に対処し、将来に亘り持続可能なJR産業を築いていかなければなりません。
 JR連合の最重要課題である、革マル派を一掃し、真に民主的で安心して働くことのできるJR職場をつくることを目的とする民主化闘争は、一定の前進を図りつつも箱根以東においては労政転換を果たすことは出来ず、抜本的な解決には至っていません。しかしながら、スト権確立問題や36協定締結問題を巡り、JR東日本労使関係に綻びが見え始めている今こそ、JR発足30年の最大の「影」とも言える革マル派浸透問題が未だ放置されている危険性を内外に訴え、箱根以東の労使関係の健全化を果たす必要があります。2009年に提唱した「あるべき労働組合像・労使関係像」を掲げつつ、JR連合、民主化当該単組、支援単組が三位一体となって、あらゆる手段を講じて、徹底した組織拡大に取り組むことをあらためて提起します。
 また、10万人組織をめざし、組合未組織グループ会社のさらなる組織化を図ることとします。
 さらには、2017春季生活闘争においては、2016春季生活闘争を上回る単組がベースアップを獲得するなど、大きな成果を勝ち取ることができました。とりわけ、JR単組を上回るベースアップを獲得するグループ単組が出るなど、連合が強く推進する「底上げ・底支え」「格差是正」に資する闘いを展開することができました。しかしながら、その背景には危機的状況にある、グループ会社における人材不足があり、今後さらに深刻化する可能性があります。次なる「中期労働政策ビジョン」を検討するにあたっては、労働力不足への対応策を示し、あらためてすべてのJR関係労働者が将来に亘りめざすべき働き方を提起することとします。こうした視点に基づき、2018春季生活闘争、労働協約改訂交渉、そして職場環境の改善などについて、加盟各単組及びエリア連合の取り組みをいっそう強化することとします。
 度重なる閣僚の失言、議員の不祥事、そして森友学園事件に見られるように、安倍一強体制における驕り、緩みが目立つ中、民進党をはじめとする野党は明確な対立軸を打ち出せず、結果的に安倍政権の支持率は高止まりしています。また、英国のEU離脱、トランプ政権の誕生、そして革新系の韓国政権誕生など、世界の政治、経済情勢は見通しの立たない状況が続いており、北朝鮮情勢の悪化も相俟って、わが国は極めて難しい舵取りが求められています。日本の労働者の経済的、社会的格差も看過できない状況に至っています。もはや、長期政権の確立に腐心するだけの首相、政権に日本を託すことはできず、連合が提唱する「働くことを軸とする安心社会」をめざし、私たち労働組合が団結し、世論喚起を図る必要があります。そして、民進党の再奮起を求めるとともに、勤労者の声を国政に届ける仲間を一人でも多く作り上げるべく、来たるべき衆議院解散総選挙に備えなければなりません。
 JR発足以降の30年、そしてJR連合結成以降の25年、国民、利用者の皆さんの支えと先人先輩の弛まぬ努力により、多くの課題を乗り越え、今日のJR、JR連合があることを私たちは決して忘れてはなりません。こうした認識のもと、この1年間の取り組みを振り返り、次なる1年の運動方針について建設的な討議のうえ、意思統一していただきますよう、強く要請します。

運動の基調

2017年度においても、前述のようなJR発足30年及びJR連合結成25年の成果と課題を認識しつつ、安全確立を運動の基礎として、地方路線の維持・活性化をめざす「チーム公共交通」「チーム地域共創」の形成、多発する自然災害による被災からの復旧対応、そして、2017年度末で期限切れとなる、軽油引取税の免税措置をはじめとする税制特例措置の恒久化あるいは延長等、JRが抱えるさまざまな政策課題について、引き続きJR連合が主導的に運動を展開していくこととします。また、民主化闘争についても、JR連合・当該単組・支援単組が一体となった運動の再強化を図るとともに、JR東労組スト権問題やJR北海道の現下の厳しい経営状況の背後要因とも言える、今なお続く歪な労使関係ならびに革マル派浸透問題の危険性について、あらゆる機会をとらえて内外に訴えていくこととします。

加えて、92単組まで拡大したグループ労組については、「グループ労組活動“虎の巻”」等のツールを活用しながら、10万人組織達成にむけて、JR連合、各エリア連合が一体となって組織拡大を図るとともに、労働環境改善や労働条件向上に向けた取り組みを強化します。

なお、経過でも触れたように、2016年度組織・財政検討委員会の答申に基づき、民主化闘争や政策課題などの取り組みを強化する一方で、各単組やエリア連合との役割分担を図ることなどによりJR連合の業務の一部見直しを図り、体制強化を図ります。

こうした認識を基調に置き、以下新年度の中心的な重要課題への基本方針を提起します。

ヒューマンエラーは結果であり原因ではないとの信念のもと、真に実効性のある安全対策を講じ、鉄道の安全確立と死亡事故・重大労災ゼロをめざす

お客様が死傷する事故や労災死亡事故は、この間の取り組みにより確実に減少していますが、一歩間違えれば重大事故や労災死亡事故に至るようなインシデントや重大労災は今なお発生しています。JR福知山線列車事故やJR羽越本線列車事故をはじめとする重大事故を二度と起こさず、そのためにもJRの職場で働く者すべての身の安全を皆で守る決意で、今年度についても安全最優先の運動を進めます。

10月に開催する安全シンポジウムでは、ヒューマンエラーに焦点を当て、その発生のメカニズムや発生リスクの軽減などについて知見を深め、労使協議における提言などを通じて、真に実効性のある安全対策を講じます。

そして引き続き、「すべてのJR関係労働者の死亡事故・重大労災ゼロ」を愚直にめざします。また、エリア連合と協力しながら、改訂した「重大労災防止の行動指針(ハンドブック版)」のグループ労組への浸透を強化するとともに、協力会社へのアプローチを一層強化するなど、労働組合の強みである現場目線の取り組みを着実に推進していきます。

将来に亘り持続可能なJR産業構築にむけ、JRが抱える政策諸課題の前進、解決を図る

昨今の訪日外国人観光客の利用増などにより、JRの運輸収入は都市部を中心に比較的堅調に推移していますが、高齢化や人口減少、そして地方の過疎化が急速に進む中、地方路線の利用は年々減少しています。また、昨秋JR九州が株式上場を果たし自立経営の見通しが立つ一方で、「単独で維持することが困難な線区」の公表(2016年11月)で揺れるJR北海道をはじめ、JR四国、JR貨物は自ら将来展望を切り拓くことが難しい状況が続いています。

JR連合は、6月に「鉄道特性活性化プロジェクト」の最終答申を策定し、@鉄道特性を発揮し、さらに競争力強化を図る路線、A様々な知恵や方策を結集して維持・再生を図る路線、B鉄道特性を発揮することが極めて困難な路線ごとのあり方等を提言しました。これらの提言に基づき、「チーム公共交通」「チーム地域共創」の形成をめざし、今年度も働く者の立場でウィングを広げた政策活動を展開していきます。

また、2017年度末で適用期限切れとなる軽油引取税の免税措置をはじめとする税制特例措置についても、各単組やJR各社の意見を集約しつつ、その恒久化や延長に取り組むこととします。一方、重要な継続課題として、昨年発生した熊本地震や北海道豪雨をはじめとして近年多発する自然災害による鉄道被災からの復旧対応や、鉄道施設・設備の老朽化への対応、整備新幹線計画の着実な推進、貨物鉄道へのモーダルシフト推進等が山積しています。さらには、軽井沢スキーバス事故が象徴するバス事業の構造的な問題への対処と安全性の向上や、深刻化するバス運転者不足への対応など、バス産業の発展にむけた継続的な取り組みも必要です。JR連合は、JRの責任産別として、緊急性を要する課題への対応を含め、各種課題へ柔軟かつ機動的に対応を図り、政策実現にむけた運動を粘り強く展開していきます。

JR連合、民主化当該単組、支援単組が三位一体となって、組織強化・拡大、民主化闘争の総行動を展開する

前述のように、JR連合の結成目的である、真に民主的なJR労働運動構築にむけて、JR連合、民主化当該単組、支援単組が三位一体となった総がかりの取り組みを再強化し、組織強化・拡大を図ります。また、安倍政権下でも繰り返しその見解が明らかになっているように、国の治安問題である、JR総連への革マル派浸透問題の危険性について、JR総連傘下の組合員のみならず、広く国民に訴え、JR総連包囲網を形成するとともに、組織拡大を進めることとします。

JR東日本においては、浦和電車区事件などを契機に、会社が職場規律の是正を進めた結果、労政転換する必要性が希薄となり、組織拡大が進まない状況になっています。しかしながら、乗務員基地再編や36協定締結問題、あるいは「格差ベア」を巡るスト権確立問題に対する会社対応を見る限り、長年に亘る労使の蜜月関係に終止符が打たれ、JR東労組に対する是々非々の姿勢は強まっているとも言えます。また、JR北海道においては、度重なる事故や不祥事の背後要因として、北鉄労の異常性、歪な労使関係が存することが広く認知され、北鉄労組合員あるいは若手社員の不信感が拡がっています。さらには「単独では維持することが困難な線区」の公表で、大きな波紋が広がっていますが、道民、利用者の理解、信用を得るためにも、まずは北鉄労との癒着関係を清算し、健全で民主的な労使関係の構築を会社に強く求めるものです。さらに、JR貨物においても、貨物鉄産労の組織拡大に対して、かつてのような不当労働行為まがいの行為が影を潜めているものの、あらゆる手段を講じて、組織の強化を図り、拡大に繋げていかなければなりません。

「中期労働政策ビジョン(2014〜2018)」に基づき、すべてのJRグループに働く者の労働条件の持続的な向上をめざす

JR連合は、人口減少や高齢化などの急激な環境変化を踏まえ、「中期労働政策ビジョン(2014〜2018)」を提起し、JRグループに働くすべての労働者が将来に亘りめざすべきあるべき働き方を提示するとともに、その到達点を見据えて、当面5年間の到達目標を明示しましたが、今年度についても、春季生活闘争ならびに総合労働協約改訂交渉を軸に、本ビジョンの到達目標にむけ前進を図るべく、持続性を重視した取り組みを進めます。なお、次なる「中期労働政策ビジョン」を検討するにあたっては、深刻化する労働力不足や政府の進める「働き方改革」、及び第四次産業革命の到来などを念頭におきつつ、働きがいをもって働き続けることのできる労働条件、労働環境について、議論を深めることとします。

T.JRの安全確立と信頼回復にむけて

U.組織のさらなる強化・拡大と民主化闘争の取り組み

V.JRの発展にむけた政策実現への取り組み

W.労働条件の向上にむけた取り組み

X.男女平等参画推進の取り組み

Y.教育・広報、連帯活動の展開

Z.政治活動の取り組み

[.福祉共済活動の充実

詳細は機関紙549号参照