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2016年度運動方針(抄)

【メインスローガン】

働く者の立場で政策制度、組織課題の前進を図り、
将来に亘り安全で社会に信頼されるJRを築こう!

【サブスローガン】

  1. 「安全指針(改訂版2016)」にもとづき、より安全性の向上を図り、
    「すべてのJR関係労働者の死亡事故・重大労災ゼロ」を達成しよう!
  2. 「あるべき労働組合像・労使関係像」の実現をめざし、
    組織の強化・拡大に全力を傾注しよう!
  3. 将来に亘り持続可能で社会に信頼されるJR産業をめざし、
    さまざまな政策課題解決に全力で取り組もう!
  4. 「中期労働政策ビジョン(2014〜2018)」の到達目標達成をめざし、
    JRグループに働くすべての者の労働条件を向上させよう!
  5. ワーク・ライフ・バランスの実現にむけて、
    「男女平等参画推進計画」を着実に実践しよう!
  6. 第24回参議院議員選挙の勝利を果たし、
    子育てや働くことを尊重する社会を取り戻そう!

はじめに

 4月14日、16日、熊本県、大分県を中心として、最大震度7の大規模な地震が二度発生し、多数の家屋が倒壊し、49名の方が亡くなるなど、甚大な被害が生じています。余震が今なお続き、約1万名の方々が避難生活を強いられている他、この震災に関連して約20名の方々が亡くなっています。お亡くなりになられた方々に対し衷心よりお悔やみ申し上げますとともに、すべての被災された方々に対しお見舞いを申し上げます。
 第24回定期大会以降、私たちJR連合は、2005年4月25日のJR福知山線列車事故、そしてJR羽越本線列車事故をはじめとする重大事故の反省と教訓を胸に刻み、何よりもお客様の安全、そして働く者の安全を守ることを最優先する取り組みを進めてきました。しかしながら、重大事故に繋がりかねない重大インシデントや待避不良などが多発しているほか、JRの職場で昨年の大会以降6件の労災死亡事故が発生しています。各単組が徹底した労使協議を通じて安全最優先の取り組みを進める中、こうした事象が発生している事態を重く受け止め、改訂した「安全指針」にもとづき、さらなる安全性向上にむけて取り組みを進めなくてはなりません。
 そして、こうした安全性向上の取り組みを基盤に、産別運動の柱の一つである政策課題解決にむけて取り組みを着実に進めていかなければなりません。とりわけ、地方路線における「チーム公共交通」の形成をはじめとする中長期的政策を推進するとともに、2016年度末で期限切れとなる税制特例措置への対応、熊本地震をはじめとする自然災害による被災への対応、整備新幹線に係る諸課題への対応、貨物鉄道へのモーダルシフト、あるいはJRバスにおける安全確立と労働力問題の解決などの短期的政策課題を解決し、JR産業の持続的な維持・発展に繋げていかなければなりません。
 JR労働界から過激派組織を一掃することを目的とする民主化闘争は、一定の前進を図りつつも抜本的な解決には至っていません。今一度原点に返り、JRへの革マル派浸透問題の危険性とすべてのJR各社における労働組合の民主化、労使関係の健全化の必要性を再認識するとともに、2009年に提唱した「あるべき労働組合像・労使関係像」とJR連合への結集の必要性について、良識ある他労組組合員への訴えかけを強化し、民主化当該単組のみならず、JR連合の総力を挙げてJR総連傘下労組、そして国労、未加入からの徹底した組織拡大に取り組む必要があります。そのことがJRグループのいっそうの安全性向上に寄与し、JR産業の発展につながると確信しています。
 さらには、2016春季生活闘争においては、多くの単組がベースアップや賃金改善を獲得するなど、賃金を含む諸労働条件の大幅な改善を図ることができました。しかしながら、労働条件、労働環境が厳しいグループ会社では未だ人材確保すらままならない状況にあることを踏まえ、「中期労働政策ビジョン(2014〜2018)」で示した、すべてのJR関係労働者が将来に亘りめざすべき働き方を実現すべく、2017春季生活闘争、労働協約改訂そして職場環境の改善などについて、加盟各単組及びエリア連合の取り組みをいっそう強化することとします。
 安倍首相は、2014年の消費増税延期の是非を問う解散総選挙にあたって「再び(消費増税を)延期することはない。(中略)はっきりとそう断言いたします」と明言しました。にもかかわらず、消費増税再増税の延期について第24回参議院議員選挙で信を問うと言っています。さらに安倍首相は保育園に入所できない母親のツイートに対して「本当か確認しようがない」と切り捨てました。そして、日本の労働者の経済的、社会的格差はもはや看過できない状況に至っている中、解雇の金銭解決など、雇用を破壊する施策が検討され始めています。もはや、このような首相、政権に日本を託すことはできません。連合は、「クラシノソコアゲ応援団!2016RENGOキャンペーン」を展開し、「働くことを軸とする安心社会」をめざしていますが、今こそ私たち労働組合が団結し、世論への喚起を図り、国民の総意として、子育てや働くことを尊重する社会を取り戻さなければなりません。7月に実施される第24回参議院議員選挙では、安倍政権からの政権奪取の礎とすべく、民進党の前進を図り、まじめに働く者の声を国政に届ける仲間を一人でも多く作り上げていかなければなりません。
 2016年度は、JR連合結成25年を迎える年であるとともに、JRが発足して30年を迎える節目の年となります。先人先輩の努力の積み重ねにより、多くの課題を乗り越え、JRの責任産別たる、今日のJR連合を築いてきました。こうした認識のもと、この1年間の取り組みの成果と課題を確認し、新たな運動方針について熱心な討議のうえ、意思統一していただきますよう、強く要請します。

運動の基調

2016年度においても、最優先課題である安全の確立を基礎に、地方路線の「チーム公共交通」の形成、熊本地震をはじめとする自然災害への対応、そして、2016年度末で期限切れとなる税制特例措置の恒久化等、JRが抱えるさまざまな政策課題について、引き続きJR連合が主導的に運動を展開していくこととします。また、今日まで大きな前進を図ってきた民主化闘争についても、今一度原点に返り、「あるべき労働組合像・労使関係像」やJR連合への結集の必要性などを訴え、組織拡大にまい進するとともに、昨今あらためて際立つJR総連運動の異常性と革マル派浸透問題の危険性について、あらゆる機会をとらえて内外に訴えていくこととします。

加えて、JR連合は昨年度に新たにグループの3単組を仲間に迎え、99単組まで拡大してきました。引き続き、「グループ労組活動“虎の巻”」等のツールを活用しながら、10万人組織達成にむけて、JR連合、各エリア連合が一体となって組織拡大を図るとともに、労働環境改善や労働条件向上に向けた取り組みを強化します。

こうした認識を基調に置き、以下新年度の中心的な重要課題への基本方針を提起します。

背後に潜むリスクを抽出し、真に実効性のある安全対策を講じ、鉄道の安全確立と死亡事故・重大労災ゼロをめざす

JR福知山線列車事故やJR羽越本線列車事故をはじめとする重大事故の反省と教訓に立ち、未だ重大インシデント及び重大労災死亡事故が多発する現状を踏まえ、「安全指針(改訂版2016)」でも提起しているように、気づいていない潜在的なリスクはないのか、あるいは何故決められたルールや基本動作が守られないのかなど、職場の声を踏まえた検証を行い、踏み込んだ労使協議を通じて、真に実効性のある安全対策を講じます。また、熊本地震をはじめとして多発する自然災害による鉄道被災への対応、鉄道の防災・減災対策に資する取り組みを強化します。

そして引き続き、私たちJRの現場で働く者の安全確保、すなわち「すべてのJR関係労働者の死亡事故・重大労災ゼロ」をめざします。また、エリア連合と協力しながら、「安全指針(改訂版2016)」並びに「重大労災防止の行動指針」のグループ労組への浸透を強化するとともに、協力会社へのアプローチをいっそう強化するなど、労働組合だからこそできるボトムアップの取り組みを着実に推進していきます。

JR産業の維持・発展に資する、JRが抱える政策課題の前進、解決を図る

訪日外国人観光客の利用増などにより、JRの運輸収入は堅調に推移していますが、人口減少、地方の過疎化や高齢化などにより、地方路線の利用は確実に減少しています。また、JR九州が今秋の株式上場を控え自立経営の見通しが立つ一方で、JR北海道、JR四国、JR貨物は自ら将来展望を切り拓くことが難しい状況が続いています。

JR連合は、現在3つ目の中長期政策プロジェクト「鉄道特性活性化プロジェクト」の検討を深めているところですが、地方における鉄道路線のあり方をはじめ、企画提言型運動を職場で働く組合員とともに展開し、「チーム公共交通」の形成を含め、今年度もウィングを広げた政策活動を展開していきます。

また、2016年度末で期限切れとなる固定資産税減免をはじめとする税制特例措置について、地方議会での意見書採択、組合員署名などにも取り組み、その恒久化や延長に取り組むこととします。

一方、熊本地震をはじめとし近年多発する自然災害による鉄道の被災をはじめとする喫緊の政策課題も山積しており、常に柔軟かつ機動的に対応を図るべく、交通重点政策の策定をはじめとして、緊急性を要する課題への対応を含めて積極的に取り組んでいきます。

さらには、軽井沢スキーバス事故が象徴するバス事業の安全性向上や新高速バス事業の検証など、バス産業の発展にむけた取り組みなど、JRの責任産別としての政策実現への運動を展開します。

「あるべき労働組合像・労使関係像」、そしてJR連合への総結集をめざし、組織の強化と拡大にむけた総行動を展開する

最終目標であるJR労働者の総結集の礎となる道筋を作るべく、今一度、JR総連の異常性を内外に訴えるとともに、「あるべき労働組合像・労使関係像」を良識ある他労組組合員に訴え、当該単組はもとより、産別・単組が一体となってJR総連とその加盟組合の異常性を訴え包囲網を形成するとともに、組織拡大を進めることとします。

JR東日本においては、職場規律は民主化闘争前と比べ、その是正が進みましたが、その結果、JR東労組から脱退する理由が薄れ、組織拡大が厳しい状況になっています。また、JR東日本会社は、強引に施策を進めるケースが見受けられるなど、JR東労組に対する是々非々の姿勢を堅持しています。その一方で、JR東日本ユニオンのJR連合からの離脱により、JR東日本におけるJR連合組合員は約190名となり、厳しい局面を迎えていますが、戦略・戦術を駆使し、一人でも多くの組織拡大を図っていかなければなりません。また、JR北海道においては、北鉄労の異常性などが広く認知され、北鉄労組合員あるいは新入社員の不信感が拡がり、JR北労組で若手組合員の組織拡大が続き、昨年度は函館地区等で初めて新規採用者の組織拡大を果たしています。さらに、JR貨物においても、貨物鉄産労の組織拡大に対して、かつてのような不当労働行為まがいの行為も影を潜めているものの、あらゆる手段を講じて、組織の強化を図り、拡大に繋げていかなければなりません。

そして、2016春季生活闘争の連合・他産別批判などに見られるような、JR総連運動の異常性を内外にあらためて訴えるとともに、国家的安全問題と言っても過言ではない、JR総連への革マル派浸透問題の危険性についても引き続きあらゆる手段を講じて訴えることとします。

「中期労働政策ビジョン(2014〜2018)」に基づき、すべてのJRグループに働く者の労働条件の向上を図る

JR連合は、人口減少や高齢化などの急激な環境変化を踏まえ、「中期労働政策ビジョン(2014〜2018)」を提起し、JRグループに働くすべての労働者が将来に亘りめざすべきあるべき働き方を提示するとともに、その到達点を見据えて、当面5年間の到達目標を明示しましたが、今年度についても、春季生活闘争並びに総合労働協約改訂交渉を軸に、本ビジョンの到達目標にむけ前進を図るべく、継続した取り組みを進めます。

とりわけ、92単組にまで拡大したグループ労組について、人材確保が難しい状況にあるグループ会社が存在する事実を重く受け止め、本ビジョンの目標を共有化し、やりがいをもって働き続けることのできる労働条件、労働環境を整備すべく取り組みを進めるとともに、JR各単組及び各エリア連合の継続的な支援を要請します。

T.JRの安全確立と信頼回復にむけて

U.「あるべき労働組合像・労使関係像」の実現、そしてJR連合への総結集をめざして

V.JRの発展にむけた政策実現への取り組み

W.労働条件の向上にむけた取り組み

X.男女平等参画推進の取り組み

Y.教育・広報、連帯活動の展開

Z.政治活動の取り組み

[.福祉共済活動の充実

詳細は機関紙522号参照